我々の研究に参加する方法


動物の「行動・学習」に強い興味をもって研究したい人。

特に、学習行動の発達・個体差・進化のメカニズムに関して、分子・遺伝子・神経回路レベルで理解をしたい人、welcomeです。

 

動物を相手に分子・神経行動レベルの横断的研究を行っています。

  • ソングバードの発声学習・発達は時間がかかります。自分で動物の飼育・繁殖をすることで見えてくるものを大切にしています。
  • 分子生物学実験手法も習得する必要があります。
  • そして、神経科学(神経解剖学・生理学)一般の知識も深める必要があります。

タフです。

それ故に、地道にコツコツとやっていく忍耐と熱意、ガッツのある人、歓迎します。

自分から質問をしてくる人、向いています。

 


 

 <研究室 運営コンセプト>

動物行動からみた『生まれと育ちと』を考えることを入口にして、その先に様々な学際分野、広大で多彩な社会活動に関わっていくことが可能です。もちろん研究する人によって、その方向性や深さは千差万別であってよいと思います。サイエンスは、そういった志をもって自分と真剣に真摯に向き合う人には、ちゃんとその人にその人なりの生き方を引き出すチャンスを与えてくれると考えています。 そのようなチャンスと巡り合える研究ができる研究室を運営したいと考えています。

 


北海道大学の在学生へ

当研究室でやっていることに関心がある学生には随時研究室見学を行っています。関心のある方は、和多までメールで連絡してください。

 

 [1年生へ]  

当研究室は、理学部生物科学科(生物)に所属します。そのため、2年次の学部分属時には理学部生物科学科(生物)に進級する必要があります。

 和多は全学教育の選択授業「現代生物学への誘い」を一回担当しています。また生物学 II(2学期期)を担当しています。(もぐり聴講歓迎)

 

[理学部生物科学科(生物)2-3年生へ]

理学部生物科学科(生物)の卒業研究の配属研究室の一つです。また、4年次に当研究室に配属を希望する学生は、行動神経生物学Ia, b, IIa, b, c、及び行動神経生物学実習を履修することを強く勧めます(和多は行動神経生物学IIを担当)。 

 講義・実習を受けて、きっかけは何となく面白そう、それでよいと思います。しかし、そのままで研究室を決めることには違和感を感じます。その「何となく面白そう」から、「本当に面白そう。こういうことをしたい」に変えてほしいと思います。推薦図書をどれでもよいので数冊は読んで、考えてください。研究室訪問はいつでも歓迎します。メール連絡してください。

 

[理学部生物科学科(生物)4年生へ]

「本当に面白そう」から、『本当に面白い!』に変える時です。それは自分自身で考えて動くことから始まります。当研究室の在籍メンバーは皆各自、真剣にサイエンス・研究に向き合っています。プロの研究者としてやっていきたいと考えている学生も多くいます。そして動物を扱って研究しています。そのため、いい加減な気持ちで実験はできません。 自分で考えて、真面目に取り組んだ分、サイエンスは、ちゃんと答えてくれます。

 


大学院生(修士・博士)として研究を希望される方へ

 当研究室は北海道大学大学院生命科学院に所属しています。

 大学院生命科学院 生命システム学コース 行動制御科学

(修士・博士課程) の受験(毎年7月中旬:出願、8月後半:試験)が必要です。

 

次のような実験技術・経験を持っている方は、それを生かした研究ができます。

・一般的な分子生物学実験

 (PCR, in-situ hybridization, Western blotting, cell culturing等々)

・バイオインフォマティクス情報解析 (R, Linux, Python等)

 

 現在、以下のようなプロジェクトが進行中です。

   

-) 自発的行動・学習臨界期と脳内エピジェネティクス制御

    行動とエピジェネティクスに着目して、「生まれ」と「育ち」の核心をつく研究を目指したい。

 脳内遺伝子発現を操作することで発声パターンの改変や学習臨界期間を人工的に変化させる。または学習効率を操作することを計画しています。自発的な行動によって、脳内の遺伝子発現はどのように制御されているのか?

 

-) 種特異的行動・行動の進化に関わる神経分子基盤の解明

   進化に関心のある人、comparative genomics(比較ゲノム科学)の素養がある人、大歓迎です。 もちろん行動学、神経生物学からのアプローチもあります。

  ニコ・ティンバーゲンの「4つのクエスション」にも挙げられてきたのにも関わらず、 神経科学でまだまだ未踏の分野です。そして、これからの世代の 研究分野になっていくはずです。ソングバードを用いた研究だからこそ、その先鞭をつけるチャンスがあります。

 

-)「吃音(Stuttering)」動物モデルの開発・研究応用

    世界中のどの言語でも吃音をもつことで悩んでいる方が多くいます。音声発声学習する動物だからこそできる、研究アプローチがあると考えます。また、最終的にはヒトの吃音に関しても、神経行動発達研究の観点から携わっていきたいと考えています。

 また、吃音は状況依存的な時系列運動パターンの制御メカニズムを理解する上でも、神経科学の立場からも多くのことを教えてくれます。

 

-) 脳内部位・時期特異的な遺伝子改変技術を用いた発声行動研究

    トランスジェニック・ソングバードの作成から発声行動を理解したい。ウイルス発現系やゲノム編集実験の経験のある人、大歓迎です。

 

-) 動物行動の定量的・定性的解析方法の開発

    プログラム・機器測定等、エンジニア関係の視点から動物行動をみると新しい研究領域が存在します。 それはソングバードだけではなく、ヒトを含む動物全般に応用できる技術革新につながるはずです。

 

 

特に北大理学部生物以外から研究室に参加しようと希望される方はなるべく早い時期に一度研究室を訪問されることを勧めます(まずはZoomによる面談の機会をもつことも可能です)。

 

 ps. 推薦図書もどの本でもよいので数冊読んでみてください。そこで何かを感じたらいっしょに研究をできると思います。

 

 

ポスドク(博士研究員)を考えている方へ


 将来自分の研究室を主宰して研究を続けたいと考えている方、大歓迎です。しかし現状としてポスドク採用のための特別な予算をもちあわせていません。日本学術振興会特別研究員・研究財団等の助成などに申請する必要があります。できるかぎりのサポートをしたいと考えています。関心がある方はまずは和多までご連絡ください。

 



To students living abroad who wish to conduct research in our laboratory

 

1) When you contact by email, please thoroughly read the information provided at https://www2.sci.hokudai.ac.jp/faculty/en/researcher/kazuhiro-wada

and also review the published papers from our laboratory listed at

https://www.wada-lab.org/publications-%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%A5%AD%E7%B8%BE-1/.

 

Please clearly state two points.

(i) "What questions do you have in science, and why?"

and

(ii) "What kind of research would you like to conduct in my lab?"

in the contact email.

 

2) Even if you wish to start from a master's program, I strongly recommend entering after a 1 year-period as a research student.

 

3) As a basic policy, my laboratory does not accept students directly into the doctoral PhD program without having conducted research at the master's study in my lab.

 

Especially, I’m looking forward to hearing from candidate students who have expertise and experience in the following experimental techniques:

a) Proficient in general molecular biology experiments.

(Including PCR, in-situ hybridization, Western blotting, cell culturing, etc.)

OR

b) Experience conducting bioinformatics analysis (using R, Linux, Python, etc.).